子供用ランドセル

「PTA」って実際どうなの!? 学年代表を務めた先輩ママ3名に聞きました

eyecatch

 真新しいランドセルを背負ってひとりで登校する子どもの姿に、成長と頼もしさを感じる4月。

これから始まる小学校生活に期待が膨らむ一方で、ママたちの頭に浮かぶのは「PTA」に対する不安なのではないでしょうか?

「大変そう」という思いはもちろん、仕事をしているママであれば「両立できるのかしら?」という心配も重なりますよね。PTAと一口に言っても、実際はどんなことをするのか、どれくらい大変なのか、わからないことがいっぱいあります。

そこで今回は、PTA活動に参加した経験を持つ先輩ママたち3名にお話を聞いてみました。活動内容や両立の秘訣、やってみて感じたことなど、参加しなければわからなかった苦労や楽しさがみえてきました。

 

今回お話を聞かせてくれた先輩ママ

01松本さん

都内S小学校に通う4年男児のママ。6歳になる弟を保育園に預け、正社員として働いている。息子さんが1年生のときに「学年代表委員」を務める。

02

井上さん

川崎市O小学校に通う5年女児のママ。中学3年になる兄が小学生のころは専業主婦だったが、現在はパート勤務。息子さんが3年生のとき「学年代表委員」を務める。

03

杉山さん

横浜市M小学校に通う4年女児のママ。ご主人が単身赴任中のため、高校1年、中学2年の兄を含めた3人の子育てに奮闘しながら準社員として勤務中。

長男が4年生のときに「学年代表委員」、次男6年生、娘さんが1年生のときに「校外委員」を務める。

 

PTAってどんな仕組みになっているの?

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3名のお話を伺う中でまずみえてきたのは、PTAの仕組み。どこの小学校も“PTA全体を取り仕切る執行部クラスや学年ごとの委員という構成で成り立っているようです。

執行部が数年単位の任期でPTA全体を運営するのに対し、クラスや学年で担う委員の任期は1年間で、各自の決められた活動で執行部をサポートします。6年間ですべての保護者が一度は携わるように選出されることが多いようですが、その種類や選出方法は学校によって異なります。

 


【クラスや学年から選出する委員の種類】

 S小学校:学年代表・広報・保健・成人

 O小学校:学年代表・広報・成人・校外・厚生

 M小学校:学年代表・広報・保健・成人・校外

 名称は学校によって異なります


【選出方法】

 S小学校:各委員ともクラスから1名ずつ

 O小学校:学年代表・校外・厚生はクラスから1名ずつ。広報と成人はどちらかひとつをクラスから1

 M小学校:学年代表・広報・保健・成人は学年全体からクラス相当数。校外のみ地域ごとに1


 

この他にも、PTA主催の学校行事をサポートする「実行委員」、高学年では卒業式後の謝恩会に向けた「卒業対策委員」など、期間限定の委員がある学校もあります。

 

具体的にどんなことをするの?

 

学校によって委員の種類に違いがあるように、仕事内容もそれぞれです。同じ「学年代表」を務めた先輩ママのお話から、各校の違いをみていきましょう。

 

S小学校・松本さんの場合

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松本さん:

ベルマークの集計を2回と、学年全体の保護者懇親会を1回おこないました。懇親会の内容は委員のメンバーで相談して決めます。私たちは入学してから困っていることなどを議題に、先生と保護者がフランクに話せる場を設けました。過去には腕相撲大会などをおこなったこともあるそうですよ。

定例会は毎月ではなく、懇親会の内容決めや準備・ベルマークの集計など、必要なときだけ集まる感じです。

 

O小学校・井上さんの場合

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井上さん:

子どもたちの登校の安全を見守るために、毎朝全校生徒の保護者が持ち回りで危険な場所に立つのですが、その割り振りと連絡をおこないました。あと、クラス連絡網の先頭に名前が載るので、先生から連絡がきたときは次の人へ回し、最終の人から戻ってくる連絡を確認します。

定例会は毎月ありますが、ベルマークを集めて、自宅で集計したものを提出するくらいなので、短時間で終わりました。

 

M小学校・杉山さんの場合

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杉山さん:

毎月の定例会でベルマークを集めて、年に2回申請します。集計は定例会の後に学校でやるか自宅に持ち帰るか選べましたし、申請までに終わっていればよかったので融通が利きました。

あとは学年全体の保護者親睦会を1回。ちょうど子どもたちが学校でゴーヤを育てていたので、子どもでも食べやすい味付けのサラダと炒め物を保護者が作る「お料理大会」を実施して、給食と一緒に食べてもらいました。

 

ベルマーク集計と学校・保護者の橋渡しがメイン

 

学年代表委員では、ベルマークの集計と、学校と保護者の橋渡しが主な活動内容のようです。

定例会は毎月の学校もあれば必要なときだけのところもありますが、どこも11時間前後で強制ではない様子。仕事や兄弟の都合でお休みしても、メンバー全員でフォローし合う体制が多いようです。

ちなみに、ほかの委員の活動内容も学校によってまちまちでしたが、おおむね以下の通り。

 

・広報委員:校内行事や学校の様子などを主にした広報誌づくり

・保健委員:子どもの健康と衛生に関する活動

・校外委員:登下校時の子どもの安全にまつわることや、隣接する地域の町内会などとの交流

・成人委員:生涯学習に役立つ講演会や見学会の企画推進

・厚生委員:アルミ缶や古紙の回収といったリサイクル活動

 

運動会などの学校行事やPTA主催のイベントなどでは、すべての委員が負荷を分担しながらサポートし合います。

 

PTA活動に参加してみて、実際どうだった?

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PTAの成り立ちや活動内容はわかったけれど、やっぱり気になるのが「正直、どのくらい大変だった?」ということ。実際に活動して感じたことをそれぞれにお話いただきました。

 

松本さん「働くママこそ、率先して参加してみては」

 

息子が通っていた保育園から同じ小学校に上がるお子さんが一人もいなかったので、知り合いのママをつくりたいと思って学年代表委員に立候補しました。たくさんのママ友達ができて、子どもや学校の様子もよく分かったので、やってよかったと思っています。

入学前に「知っている人が一人もいないから不安だわ」って、保育園のママ友達に話したことがあったんです。それを息子も聞いていたみたいで、入学後しばらく不安定な時期があって……。余計な心配をさせてしまったことは反省していますが、そんなときも周りのママ友達が声をかけてくれたり遊びに誘ってくれたりして、すごく助けてもらえました。委員活動を越えた関係を築けたことは、いちばんのメリットでしたね。

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私はフルタイムで働いているので、はじめは両立できるかの不安もありました。でも実際は16年生まですべての保護者で活動するから、ひとりにかかる負担ってそれほどないんですよ。それに、大きなイベントは年に数回。予め日程もわかっているので、「その期間はPTAに集中する」って自分の中で責任を置く位置を決めることで、仕事に支障もなく活動できました。

働いているとほかのママたちと交流を持つ機会がどうしても少なくなって、クラスで何が起こっているのかとか、息子がどんな風に学校生活を送っているのかとかの情報が入ってきません。でも、PTAに参加していると、わざわざ先生に聞くほどでもないけれどちょっと気になることなんかをついでに聞けたり、ほかのママから耳に入る機会があったりして、安心材料が増えます。

働いているママこそ、率先してPTAに参加することをおすすめしたいです。

 

井上さん「中学生になってからも、ママつながりに助けられます」

 

息子が小学生のときは専業主婦だったので、「働いてないのに委員もやらない」と周囲から思われるんじゃないかというプレッシャーもあって引き受けました。ただ、以前に町内会や幼稚園の役員を経験していたので、大変そうというイメージはあまりなかったですね。

小学校のPTAは全学年の保護者と交流が持てるので、上の学年のママからいろいろな情報を聞くことができます。修学旅行の準備とか、子どもの成長に対する心構えとか、「聞いておいてよかった」と思えることが多々ありました。

ママを通して息子の友だちがどんなお子さんなのかもわかるので、安心にもつながりましたよ。うちの小学校は8割の生徒が同じ中学校に進むので、いまだにママたちとのつながりで助けられることがよくあります。

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担任の先生が結婚するときには、保護者の有志でサプライズのお祝いをしました。何をプレゼントするか、どうやってお祝いするかをみんなで相談して企画を立てるのは、すごく楽しかったですよ。ステンシルやブリザードフラワーを趣味でやられているママが作品をつくってくれたりと、各自の能力が活かせるのも素敵だなと思いました。

もしPTAをやっていなければお祝いのお金だけを渡して終わっていたけれど、計画から携われたので気持ちを込めてお祝いできたのも嬉しかったです。

 

杉山さん「学校へ行く私を、子どもたちも喜んでくれた」

 

役員決めのなかなか決まらない空気感に耐え切れず、「どうせいつかやることだから」と引き受けたのが始まりでした。私は仕事の休みの曜日が決まっているので、定例会の開催日によっては参加できないんじゃないかという不安がありました。でも、シフト制のママが合わせてくれたり、ムリのない範囲でできる活動を割り振ってくれたり、助け合って進めていくムードだったので思っていたより負担は少なかったです。

活動自体も、イベントのないときはベルマークの回収と連絡事項を聞く程度だったので、長くても1時間くらい。ほかの予定や家事との両立も問題なくできました。

私が毎月学校に行くことを子どもたちがすごく楽しみにしていて、喜んでくれたのも嬉しかったですね。

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PTAの活動を通して先生と話す機会が増えたことも、すごく視野の広がる経験となりました。

授業参観では先生というお立場の姿しか見ることはできないし、面談でも話す内容は子どものことだけでしょ。でもPTAの立場で関わったことで、子どもたちのいないときにどんなお仕事をされているのか、どんな思いで子どもたちと向き合ってくれているのか、どういう考えでその活動を取り入れているのかなど、先生の大変さや本心を知ることができて、感謝の気持ちが深まりました。先生のいろいろな面を知れるのは、PTAの特権かもしれませんね。

はじめは仕方がなく始めたPTAでしたが、終わってみると「やってよかった!」という思いと、充実感でいっぱいでした。

 

さいごに

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3名ともはじめは「大変そう」「仕事と両立できるかな?」という不安を抱いてのスタートだったようですが、案ずるより産むがやすし。実際はとても楽しく、想像していたよりもラクに乗り切ることができたようです。そして何より、活動を通してたくさんのものを得られたようで、最終的には「やってよかった」とのこと。

学校によってスタイルの違いはありますが、共通しているのはできる範囲でムリなく楽しく参加できるということ。PTAに対して不安な気持ちを抱いているママの皆さん、まずは踏み込む一歩から始めてみませんか?

 

文:千葉こころ