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引き紐やファスナーに気をつけて! 安全性の高い「子ども服」を選ぶときのポイント

引き紐やファスナーに気をつけて! 安全性の高い「子ども服」を選ぶときのポイント

乳幼児の子ども服を選ぶときに、どのような点を気にしたら良いのでしょうか。価格・ファッション性・着脱のしやすさ・色合い等、これらはたしかに重要です。

しかし、子ども服選びでもっとも気にしたいのが安全性です。この記事では、子ども服に潜む意外な危険性と、安全性の高い子ども服を選ぶためのポイントをご紹介いたします。

「引き紐」と「フード」による事故に要注意

子ども服を選ぶときに気をつけたいのが、安全性に関する部分です。服の安全性なんてどれも違いはないように思われるかもしれませんが、じつは子ども服のデザインに起因する事故が、毎年発生しています。

例えば、フードや襟首についていた「引き紐」が遊具等に巻き込まれて転倒してしまった。あるいは子ども同士の喧嘩のときに服の紐の引っ張り合いになって、窒息しそうになった、などのさまざまな事例が報告されています。

東京都の調査によると「子ども服が原因でヒヤリとした経験がある」と答えた親の割合は77%にも上ったそうです。

経済産業省 国際標準「子ども服の安全基準に関するリーフレット」

http://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/kijyun/4129.pdf

アメリカでは子ども服の引き紐が原因による死亡事故、負傷事故が相次いだことから、子ども服の襟周りの紐を禁止すること等を定めた安全規格ガイドラインを1997年に制定しました。イギリスやヨーロッパ諸国でも同じような子ども服の安全基準ガイドラインが定められています。

日本では2015年に子ども服のJIS規格が制定されました。子ども服の新しい規格と事故の危険性について、当時は新聞やニュース番組でそれなりに話題となりましたが、まだ認知が浸透しているとは言い難い状況です。

安全規格に適合した子ども服には「JIS L4129適合」等のJIS表示がされています。頭部や首回りの引き紐はもちろん、上着のウエスト周りやズボンの足首にある飾り用の紐も、幼児の転倒事故を引き起こす危険性があります。(これらの装飾紐もJIS規格では制限されています)

また、JIS対象外ではあるものの、パーカーのフードが引っかかって幼児が窒息した事故が国内でもありました。海外の安全規格では、フード付き子ども服についても(危険であるとして)一定の制限が定められています。

もしもフード付きの上着を選ぶ場合は、強い力が加わったときにフードが自然と外れる製品(取り外し可能なフードの上着)を選ぶのが安心です。

なお、子ども服のJIS規格は法的強制力を持つものではないので、市場には安全基準を満たしていない子ども服も多く出回っています。服選びのさいには「JIS規格適合の製品かどうか」はぜひ気をつけて見ておきましょう。

安全に気を配りたい「ファスナー」と「ボタン」

さて、ここまでは主に引き紐・装飾紐とフードによる転倒事故、窒息事故の危険性を見ていきました。

大ケガとまでは行かないものの、これらの他にトラブル報告が見られるのが、子ども服の「ファスナー」と「ボタン」に起因する事故です。

ファスナー式の洋服は、ボタンの掛け外しがまだできない子どもであっても着脱できるのが長所です。反面、ファスナーに指が巻き込まれてしまった、あるいはファスナーで首の皮膚や顎を挟んでしまった、という事例もよく聞きます。また、ファスナーの金具が目などに当たってケガをしたという声もあります。

このようにファスナーによる事故事例は思いのほか身近なもので、記事をお読みの方のなかにも「子どものときにファスナーで誤って首の皮膚を挟んでしまって痛かった」とご記憶のある方は少なくないと思います。

とはいえファスナー自体は利便性が高く、ファスナー付きの服が駄目というわけではありません。ファスナー付きの子ども服を選ぶ際には、下記の点を満たした製品を選ぶように気をつけると良いでしょう。

・ファスナーを閉めたときに、首や顎の部分を挟まないデザインとなっていること

・ファスナーおよび引き手の部分が金属製でないもの(プラスチック・樹脂製が望ましい)

・インナーフラップのタイプのもの(ファスナー部が直接皮膚と当たらないように内側の布でガードしているもの)

・引き手の形状が鋭利でないもの

万が一挟んでしまっても痛くないやわらかな素材でできたファスナー服や、乳児を着せ替えしやすい面ファスナー(マジックテープ)式の服も販売されています。ケガに繋がりやすい金属製のファスナー服は避けた方が望ましいです。

ファスナーの挟まり事故が危ないということで、では「ボタン式の服」なら安全ではないかと思いたいところです。しかし、どのタイプも一長一短あるのが悩ましいところで、ボタン式の服にも危険に繋がるポイントがあります。

ボタンタイプの服で気をつけたいのは「誤飲」と「引っかかり事故」の2つです。

ボタンの誤飲は、乳児に多い事例です。赤ちゃんが、服についているボタンを取って、口に入れてしまう。ですから洗濯のときや着せるときに、ボタンが取れかかっていないかどうかはよく見ておく必要があります。

引っかかり事故についても、留め糸が緩んで伸びてしまったボタンが、遊具やドアに挟まれてしまうことで発生します。

ボタンタイプの上着を選ぶときには、ボタンがしっかりと縫い付けられているか。取れやすい構造になっていないかどうかを確認しておくと良いでしょう。

以上、この記事では「引き紐・フード・ファスナー・ボタン」の4つの観点から、安全な子ども服の選び方を見ていきました。

服ですからもちろん、デザインが可愛い(かっこいい)ことは大切です。しかし子ども服の場合はなにより、安全が第一です。記事中に上げたJIS規格等をひとつの指標として、安全性の高い子ども服を購入するように心がけたいものですね。

最後に、当記事を書く際に参考とした資料をご紹介いたします。

・平成206 全日本婦人子供服工業組合連合会・日本織物中央卸商業組合連合会「子供用衣類の設計に関する安全対策ガイドライン」

http://www.jwca.or.jp/act/data/0806chgl.pdf

・平成193 東京都 商品等の安全問題に関する評議会「子ども用衣類の安全確保について」

https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/kyougikai/h18/documents/h18_kyougikai_houkokusho.pdf