紙粘土と紙コップでできる子どものための簡単工作
夏休みの自由工作の宿題で「オリジナリティのある作品をつくりたい」と思ったときに役立つアイテムが、紙粘土です。
紙粘土は子どもでも簡単に扱うことができ、それでいて本格的な造形をすることが可能です。自分の頭のなかのアイデアを形にするのであれば、きっと紙粘土が工作のお役に立つはずです。
この記事では紙粘土と紙コップでオリジナルのペン立てを作る方法をご紹介いたします。工夫次第でかなり見栄えのする作品を完成させることもできますので、ぜひ親子でチャレンジしてみてください。
紙粘土工作は「時間がかかること」に注意
工作の紹介に入る前に、先に注意しておきたいことがあります。それは、紙粘土工作に特有の事情なのですが、紙粘土で何かを作るのにはそれなりの時間がかかります。
何故かといいますと、紙粘土を乾かすのに最低1日は寝かしておきたいからです。紙粘土が乾く前に、急いて色塗りやニス塗りをしてしまうと、色むらが出てしまってうまく行きません。かといってドライヤーで強制的に乾燥させると、今度はヒビ割れやすくなってしまいます。
ですから「粘土で形をつくる」「絵の具を塗る」「塗り残し部分にもう一度色を塗る」「ニスを塗る」のそれぞれに、乾燥工程を差し挟む必要があります。すなわち紙粘土作品が出来上がる目処として、少なくとも1週間くらいは見ておきたいです。
自由工作の提出期限ぎりぎりになってからでは、紙粘土作品を完成させることが難しいです。もし工作の宿題がある場合は、製作期間にゆとりを持って作り始めましょう。
紙粘土でオリジナルペン立てを作ろう!
はじめに紙粘土でオリジナルのペン立てを作る方法を紹介します。準備する材料は次のとおりです。
(準備材料)
・紙粘土
・紙コップ
・工作用ニス
・絵の具セット
・新聞紙などテーブルに敷くもの
材料はすべて100円ショップや文房具店で手に入ります。製作に時間が取れないときは「色つき紙粘土」を何色かセットで用意すると、色塗り工程を短縮できます。
幼児期の小さなお子さんが粘土遊び・粘土工作をする場合は、小麦粘土・寒天粘土・蜜蝋粘土・米粉粘土など、誤飲の危険性が低くより安全に使える製品を選ぶと良いでしょう。
手順1 紙コップに紙粘土を巻き付けて形をつくる
まずペンケースの形を作っていきます。何もない状態で器を造形するのは難しいため、ここでは紙コップを型紙として活用します。
写真のように、紙粘土を棒状にして、紙コップにぐるぐると巻き付けてくっつけます。全面を覆ってしまうのではなく、少し隙間を残して「かご」のようにすると工作らしさが出てオシャレです。
手順2 水で濡らした指で粘土の表面を整える
このままの状態ですと粘土と粘土の間に隙間があり、やがて剥がれてしまいます。そこで、水で濡らした指で粘土表面をこするようにして、つなぎ目を滑らかにし、粘土同士をくっつけていきます。
すると写真のような形で、粘土表面とつなぎ目が整います。
水で少し濡らしてあげると、紙粘土表面のヒビ割れはすぐに綺麗になります。霧吹きを使っても大丈夫です。
手順3 乾燥後、絵の具で着色する
形が出来上がったら、日陰の風通しの良い場所に1日ほど置いて乾燥させます。早く乾かそうとして直射日光を当ててしまうと、ヒビ割れが発生しますのでご注意ください。
紙粘土の厚みによっては乾燥に1日以上かかることもあるため、焦りは禁物です。完全に乾燥するまで気長に待ちましょう。
紙粘土が乾いたら、崩さないように慎重に、型紙に使った紙コップを取り外します。
そして絵の具を使って着色していきます。絵の具の水分で紙粘土が再び柔らかくなってしまうため、色塗り後はまた1日ほどかけて乾燥させる必要があります。
心持ち水の量を少なめにして、絵の具の量を多めにすると色むらが出にくいです。
写真は完成形です。カラフルでユニークな造形のペン立てになりました。
絵の具が乾いたあとにニスを表面に塗ると、ツヤが出て見た目がもっと良くなります。
ニスは目や口に入ると危険ですので、小さなお子さんが工作をする場合、ニス塗りは大人の方がするようにしましょう。今回材料に使った工作ニスの注意書きにも「幼児の手の届かない場所に保管してください」と記載されています。
紙粘土でオリジナルの卓上インテリアを作ろう!
ここからは応用編です。紙粘土は自由自在に形を変えられるため、もっとユニークな形の工作に挑戦することもできます。
はじめに写真のように、紙コップの飲み口に合う大きさに台をつくり、棒状にした紙粘土で作った8本の足を繋げていきます。
色を塗って紙コップを乗せるとこのとおり。タコさんの卓上インテリアの完成です。
紙コップを付け替えることでタコの表情を変えることができますし、紙コップにクリップを取り付ければ「卓上メモホルダー」として紙や伝言メモを挟むこともできます。
このように紙粘土さえあれば、自由自在に思い描くとおりの作品が作れます。他の工作と比べると、どうしても乾かす分の手間と時間はかかるのですが、その分、完成したときの喜びはひとしおです。
きっと面白くて素敵な作品ができると思います。皆さんもぜひ、紙粘土の工作を楽しんでみましょう。
【更新日】2017/07/01
【最終更新日】2017/07/01