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子どもと一緒に「昆虫観察」のすすめ 夏休みは昆虫館に行こう!

子どもと一緒に「昆虫観察」のすすめ 夏休みは昆虫館に行こう!

 

 

昆虫採集、昆虫観察は昔から子どもたちに親しまれてきた自然体験です。

 

ダンゴムシやテントウムシといった身近な虫から、カブトムシやクワガタムシといった都会ではあまり見かけなくなった昆虫まで、虫取りと一口に言ってもさまざまあります。

 

虫の観察できる場所も、公園、花畑、雑木林、小川、水田に至るまで多種多様です。

 

いずれであっても、虫取りを通じて子どもは自然の偉大さを体感し、生命の尊さを知り、自然科学への好奇心を育みます。それはひいてはかけがえのない成長の機会となることでしょう。

 

以下では、お子さんが昆虫採集や虫の飼育観察をするときのポイントについてご紹介いたします。

ポイント1 虫スポットを探そう!

 

夏休みのカブトムシ取りなど、本格的な昆虫採集をする際には、事前に虫のいるスポットを調べておくことが肝心です。市区町村ウェブサイトの観光情報をチェックしたり、地元の人に聞いたりして虫の集まる場所を探しましょう。

 

注意しなければならないのは、昆虫採集してはいけない場所がいくつか存在することです。例えば私有地の森林には勝手に入れませんし、国有地でも「特別保護地区」といって虫取りが禁じられている国立公園があります。

 

付け加えて、ゲンゴロウやアオヤンマ等、日本で絶滅が危惧されている昆虫は決して少なくありません。むやみやたらに虫を採集するのは望ましくないですし、基本的にはその場で観察するに留め、逃がしてあげるのが原則です。

 

そのような注意点があるため、初めての方はできるだけ虫取りスポットとして知名度の高い場所に行かれるのが良いかもしれません。

 

例えば今回取材に訪れた大阪府の箕面山(みのおやま)では、虫取り網と虫かごを手にした子どもたちがたくさん遊びに来ていました。夏休みの時期には土産物屋で賑わっており、そこで元気なカブトムシやクワガタムシを買うこともできます。

 

 

(写真は箕面山。夏休みには虫取りや川遊びをする子どもで賑わいます)

 

箕面は「日本三大昆虫生息地」のひとつであり、そのためか昆虫関連のイベントが充実しています。箕面公園昆虫館の主催する夜の昆虫観察会をはじめ、アリジゴク・水生昆虫の観察会など、毎年家族向けに開催される自然体験イベントが盛りだくさんです。

 

箕面に限らず、全国各地で虫取りキャンプや昆虫観察をはじめ、さまざまなイベントが実施されています。いきなり雑木林に入ってカブトムシを捕まえるのはさすがに小さなお子さんには大変ですので、まずは子ども向けのこうしたイベントを探してみるのも良いかと思います。

 

 

ポイント2 虫を育ててみよう!

 

 

珍しい昆虫については、捕まえてもリリースするのが原則ですが、身近な虫であれば育ててみると学べることがたくさんあります。

 

公園でも見つかる虫であればアリ、ダンゴムシ、アオムシなどが飼育観察に適しています。

 

アリは自由研究用の「飼育観察キット」が市販されており、それを使えば立体的な営巣のようすを簡単に観察することができます。しかし巣作りをするかどうかは入れたアリの個体によっても左右されるため、営巣せずにそのまま死んでしまったという失敗談もあるようです。

 

ただ、2017年現在、猛毒を持つ「ヒアリ」の日本上陸が連日ニュースで取りざたされています。状況がはっきりとするまでは、アリをうかつに捕まえるのは避けた方が無難でしょう。

 

ダンゴムシは育てやすい虫です。百円ショップでも販売されている園芸用の腐葉土を床材として使うことができ、雑食のため落ち葉、枯れ葉、野菜等何でも食べます。

 

土の湿度管理にさえ気をつけていれば飼いやすく手間もかからない虫なので、はじめての昆虫観察にはダンゴムシがおすすめです。

 

一方で、定番のアオムシですが、エサ(食草)の手に入る環境かどうかが飼育の鍵となります。アオムシは何でも食べるダンゴムシとは違って、決まった種類の葉っぱしか食べません。

 

例えばアゲハチョウの幼虫であればミカン科植物の葉しか食べないですし、モンシロチョウであればアブラナ科植物の葉のみです。飼育難易度が高い分手間はかかってしまいますが、幼虫がさなぎへ、さなぎが蝶へと変わり飛び立つのを見届けたときの喜びはひとしおです。

 

秋であればスズムシを飼育するのも風情があって良いものの、成虫は気をつけないと共食いしてしまうのでなかなか飼育は難しいです。

 

イモムシ、スズムシ、カマキリといった昆虫よりかは、カブトムシの方がまだ子どもには飼育しやすいかと思います。カブトムシは飼育用具が充実しており、育て方の情報も書籍や専門サイトに詳しく載っています。

 

成虫の命は短いものの、繁殖させる楽しみがあります。

 

 

(写真はヘラクレスオオカブトの成虫。箕面公園昆虫館にて撮影)

 

カブトムシ飼育でひとつだけ注意点を挙げるとするならば、外国産のカブトムシを絶対に逃がしてしまわないことです。外来種のカブトムシが日本の雑木林で繁殖してしまうと、生態系に深刻な影響を残します。

 

 

ポイント3 昆虫館に行ってみよう!

 

生き物を扱う以上、虫といえども飼うのは大変で、長生きさせるのは難しいものです。場合によってはダニやカビが発生したり、臭いが出たりすることもあります。

 

床材となる腐葉土も(自治体によっては)ゴミとして簡単には処分することができず、都会のマンションではそうそう気軽に虫を飼うわけにはいかないかもしれません。

 

そのような事情のあるときに、ぜひともおすすめしたいのが「昆虫館」に足を運んでみることです。昆虫館には、動物園や水族館に行くのとはまた違った面白さがあります。

 

日本国内ですと例えば下記のような場所に昆虫館があります。

 

・多摩動物公園・昆虫生態園(東京都)

・名和昆虫博物館(岐阜県)

・橿原市昆虫館(奈良県)

・箕面公園昆虫館(大阪府)

・伊丹市昆虫館(兵庫県)

・広島市森林公園・こんちゅう館(広島県)

 

※他にもたくさんあります。

 

最初の段落にてお話した「箕面公園昆虫館」では、昆虫の飼育展示・標本展示のほか、昆虫の生態系を学ぶための映像シアターや、幼児・小学校低学年向けのキッズルームスペース。それから温室内で200頭以上の蝶を放し飼いにする放蝶園など、ユニークな展示がたくさん用意されています。

 

夏休み期間中には、カブトムシやクワガタムシの飼育展示もあり、子どもたちの人気を集めています。

 

 

(写真は箕面公園昆虫館の放蝶園。花の蜜のお皿が各所に設置されており、蝶が翅を休めて蜜を吸っているところを間近で観察できます。※園内の蝶を追いかけたり捕まえたりすることは禁止されています)

 

現代では身近に虫を観察する機会が減ったせいか、虫に苦手意識を持つ子どもが増えているそうです。昆虫館で虫のことをより良く知り、生き物の神秘、昆虫のおもしろさを見つけられたら良いですね。

 

以上、この記事では昆虫採集と虫の飼育、それから昆虫館についてご紹介いたしました。夏休みはぜひ、虫取りや昆虫観察を通して、身近な生き物の神秘を体験してみてください。

 

 

(参考文献)

 

『虫さがし』『虫を採る・虫を飼う・標本をつくる』――虫の飼いかた・観察のしかた①/②――(海野和男・筒井学/著、偕成社)

 

【公開日】2017/07/25

【最終更新日】2017/07/25