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親が知っておきたい幼児教育についての4つのポイント

親が知っておきたい幼児教育についての4つのポイント

 

小学校就学前の「幼児期」における教育が、学力の土台作りにとても重要である、という話をよく耳にします。本屋に足を運ぶと、早期教育に関する育児書が数多く並べられています。

 

「幼児教育」「早期教育」「脳育」といった言葉が盛んに叫ばれるなかで、我が家も子どものために特別な教育をさせなきゃいけないのかな、とご不安に感じる親御さんは少なくないことと思います。

 

この記事では幼児期にどのような教育が必要なのかについて、4つのポイントに分けてご紹介をいたします。

 

英才教育よりもまずは心の発達が大切

 

 

早期教育と聞いたときに、例えば「幼児期のうちに英会話レッスンに通わせて英語をペラペラにさせる」といった英才教育のイメージを持たれるかもしれません。

 

幼児段階での英語学習については賛否両論があるため置いておくとして、重要なのは「幼児教育は学力やIQを高めるためだけのものではない」ということです。

 

幼児教育ではまず「心を育てることが大切だ」と小児科専門医の成田奈緒子氏も著書『5歳までに決まる!才能をグングン引き出す脳の鍛え方・育て方』のなかで書かれています。

 

著書では、塾通いの英才教育で難関私立中学校に合格できたものの、その後に不登校となってしまった女の子のエピソードが挙げられています。「知力向上」を偏重する押し付け型の早期教育では問題を引き起こすケースがあるとして、成田氏は焦らずにゆっくり心を育てていくことの重要性を説いています。

 

心を育てるってどうすればいいの?と思われるかもしれませんが、決して難しいことではありません。大切なのは親子間のコミュニケーションをしっかり取ること。子どもは大人との会話から、あらゆる知識を吸収します。親子のふだんの会話に勝る教育はありません。

 

とくに乳幼児期では、抱っこしたり抱きしめたりと、スキンシップを積極的に取ることが重要だとされています。親からの愛情を感じることで、子どもの心は育まれます。

 

ソニー創業者のひとりであり、幼児教育活動に数十年携わってきた井深大氏も著書『幼稚園では遅すぎる』のなかで次のように述べています。『抱き癖は、おおいにつけるべきである』と。乳幼児期の親子スキンシップは、子の自己肯定感を高め、心の発達には欠かせないもの。まずは親子のコミュニケーションを充実させることを第一に考えましょう。

 

 

絵本とごっこ遊びで身につく言語力・想像力

 

 

幼児期に言語力を伸ばす方法として、高い効果を持つのが「絵本の読み聞かせ」です。絵と文字から「視覚言語」を体得し、同時に音声による「聴覚言語」を学ぶことができます。幼児期ではとくに五感を活用した学習が効果的です。

 

絵本を好きになれば、ひらがなも自然と覚えますし、小学校に入ってからの国語授業でもつまずきが少なくなります。例えばアニメのドラえもんが好きなお子さんであれば、絵本の代わりに原作漫画を使って言葉を教えるのも良いかもしれません。

 

昆虫が好きな子には昆虫図鑑、ブロック遊びが好きな子には工作の本、といったふうに子どもの興味関心に合わせたものを選ぶと、自然と読書が好きになるでしょう。

 

自分が興味を持っている分野の本であれば、多少の漢字が混じっていても子どもはぐいぐい読み進めていくものです。そのときの集中力と知識を吸収する力は、大人顔負けとさえ言われます。

 

絵本を読ませるのであれば、ぜひ合わせてやってほしいことが「子どもに絵本の感想を聞いてみること」です。親子で物語世界を共有して思ったことや感じたことを語り合えば、子の思考力と想像力も育まれます。

 

子どもに物語を作らせてみることも、想像力を伸ばすのに役立ちます。発達心理学者の内田伸子氏によると、子どもは5歳後半で『物語る』ための認知能力がほぼ完成するそうです。(著書『想像力の発達』サイエンス社)

 

「物語を作らせるなんて難しい」と思われるかもしれませんが、子どもが大好きなおままごとやお人形遊びは、まさに物語をつくる創造的行為に他なりません。絵本もごっこ遊びも、幼児期の子どもにとってはかけがえのない教育なのです。

 

 

トランプ遊びとお手伝いで身につく数学力・生活力

 

 

幼児期に「数の概念」に慣れさせて置くことは、小学校に入ってから算数の授業でつまずかせないためには重要です。

 

といっても、足し算や引き算のドリルをさせたり、そろばん教室に通わせたりしなければならないわけではありません。数の概念は、日常生活や遊びから十分に学べるからです。

 

例えばゲームで「数」を学ぶのであれば、トランプがおすすめです。「ババ抜き」「七並べ」「神経衰弱」あるいは「UNO」などの簡単なゲームでは、数の大小の概念を楽しく覚えさせられます。

 

人生ゲームやすごろくも、数学力を高めるのに役立ちます。サイコロの出た目や止まったマスによって「2マス戻る」や「3マス進む」と指示されるすごろくは、まさに足し算や引き算の基本的概念を教えてくれます。

 

じゃんけんをしてチョキで勝ったら「チヨコレイト」で階段を6歩進めるグリコ遊びも、子どもに数え方を教えるのに役立つ遊びです。ゲームの好きな子は算数も得意だ、という話はよく聞きます。幼児期は、トランプやボードゲームを使って遊んで「数」に親しませましょう。

 

時計やカレンダーの見方を幼児のうちに覚えさせることも、数学力と生活力をつけさせるうえで有用です。「時間の概念」を理解するのは、最初は難しいかもしれません。これも日常生活の会話のなかで、自然と覚えさせるのが良いでしょう。

 

「3時になるまでおやつは我慢」「20日になったらおじいちゃんの家に行く」「10まで数えたらお風呂を出る」「2つ目の駅で電車を降りる」といったように、日常生活のなかには数が溢れかえっています。お子さんとの会話のなかで、さりげなく数についてのキーワードを入れてみましょう。

 

幼児期の成長には「自分が家族に必要とされている」と十分に感じられる自己肯定感が大切となるのはすでにお伝えしたとおりです。自己肯定感を高めるためにぜひ積極的にやらせてあげたいのがお手伝いです。

 

食材の分量を計って一緒に料理を作ってみたり、サラダ作りの際にミニトマトを均等に分けさせてみたり、日常のなにげないお手伝いからも「生きた数学」を学ぶことができます。そしてなにより「ありがとう」とお手伝いを褒めることで、子どもの自己肯定感はスクスクと育まれます。

 

 

子どもに合わせたマイペース教育のすすめ

 

 

幼児期の発達は個人差が大きく、他の子と比べてうちの子は教育が足りないのではないかとご不安に感じる親御さんは多いです。

 

幼児教育で大切なのは、親が焦らないこと。そして子どもに無理をさせないことです。

 

ヨーロッパやアメリカでは「モンテッソーリ教育」が広く普及しています。これはイタリアの医師によって提唱された幼児教育のノウハウです。モンテッソーリ教育では、子どもの自主性が何よりも重んじられます。(親や教師が学びを強制するのはタブーとされます)

 

他者と比較して学習の優劣を決めるのではなく、子どもが自分のペースで学び育つ環境を作ることがモンテッソーリ教育の理念です。幼児は好奇心旺盛で、何事も積極的に学んで吸収しようとする力を持っています。

 

子どもによって得意なことも苦手なこともさまざまありますが、幼児期で親がやるべきことは、子どものマイペースで自主的な学びを優しく後押しすること。

 

幼児教育をあまり硬く難しく考えずに、ぜひ肩の力を抜いてみましょう。のびのびと楽しく子どもと一緒にたくさん遊んで、そのなかに自然な学びを取り入れるのが、幼児教育の一番の秘訣なのです。

 

【公開日】2017/08/01

【最終更新日】2017/08/01