子供用ランドセル

自由研究におすすめ! ハンディ顕微鏡で身近なモノを観察しよう

小学校になると自由研究の宿題がありますが、テーマが見つからずに悩んでいるお子さまも多いかもしれません。

 

今回は、費用をあまりかけずに、工夫次第で本格的な研究ができる「ハンディ顕微鏡」を使ったアイデアをご紹介いたします。

 

とても手軽に買えるようになった顕微鏡

 

昔は顕微鏡と言えば、非常に高価な実験器具としてのイメージがありました。筆者も子どもの頃は理科好きな小学生でしたが、顕微鏡は欲しくても手に入らない高嶺の花でした。しかし今では、簡易的な顕微鏡がとても安価で市販されています。

 

今回、記事中の顕微鏡写真には「Vixenポケットマイクロスコープ」という製品を使いました。(写真参照)

 

本品は電池式で、LEDライトとUVライトを照射でき、60倍~120倍までのズーム機能を搭載しています。

 

必要十分な機能を備えていながら、1500円程度の値段で市販されており、とてもリーズナブルです。

 

Vixenの他にも、ケンコー・レイメイ藤井・学研ステイフル等、さまざまなメーカーが小型顕微鏡を販売しています。いずれも1000円~3000円の価格帯で購入でき、小中学生の自由研究用としても、理科好きなお子さまへのプレゼントとしてもおすすめできます。

 

 

身近な野草や野菜を観察してみよう!

 

顕微鏡観察の定番といえば、植物の観察です。タマネギをカミソリで切って酢酸オルセインで染色し、細胞壁と核の観察をされたご記憶のある方も多いかと思います。

 

上の写真は、コメツブツメクサと、その花弁の顕微鏡写真です。コメツブクサはその名の通り、花が米粒のように小さい野草です。しかしご覧の通り、ハンディ顕微鏡で60倍にズームをするとここまで大きな写真を撮ることができます。

 

顕微鏡と植物を使った自由研究のテーマには、次のようなものが考えられます。

 

・野菜の皮の観察(にんじん、じゃがいも、トマト、タマネギなど)

・野草の花びらの観察(タンポポ、シロツメクサ、カタバミ、カラスノエンドウなど)

・果物の果実の観察(スイカ、バナナ、キウイ、ミカンなど)

 

自由研究をするにあたって、あると便利なアイテムとしては「ヨウ素液」が挙げられます。ヨウ素液があれば、野菜などに含まれるデンプンを紫色に染色できます。うがい薬のイソジンや、消毒薬のヨードチンキを水に薄め、ヨウ素液として使うことができます。

 

野菜の他に、食材のなかでは「調味料」の顕微鏡観察も面白いかと思います。砂糖や塩などは顕微鏡で拡大すると、幾何学的な結晶のようなものが見られて綺麗です。片栗粉や小麦粉、こしょうなどの調味料と比較をして考察すれば、立派な自由研究のテーマとして成り立つでしょう。

 

 

布の繊維を拡大して見てみよう!

 

学校ではやらない観察で、やってみると案外楽しいのが繊維の観察です。

 

ハンディ顕微鏡は、観察物に対して上からLEDを照射し、反射した光を見ることになります。プレパラートに乗せた物体を下からの照明で透過する一般的な顕微鏡とは、ここが異なります。

 

したがってハンディ顕微鏡には「布のような不透明な物体」の方が観察しやすいといった特徴があります。

 

上の写真は、ランチクロスを120倍に拡大して見たものです。編み糸だけでなく、その糸を構成する繊維の一本一本までが鮮明に映っています。

 

繊維の顕微鏡観察では、次のような研究テーマが考えられます。

 

・繊維の種類によって顕微鏡でどのように見え方が異なるかの研究

・衣服のシミ汚れ、黄ばみ、しわ、縮み等がどうして生じるかの研究

・繊維によってどうして強度が異なるのかの研究

 

繊維と一口に言っても、綿・麻・羊毛・羽毛・シルク・ナイロン・ポリエステル・フェルト等、身近にはさまざまな素材があります。

 

ハンカチやシャツ、枕やジャケットなど、身近にある繊維製品を顕微鏡で観察して見れば、きっと面白い発見ができることでしょう。

 

 

「色」がどうやってできているかを調べてみよう!

 

新聞や雑誌、写真などの印刷物を顕微鏡で見てみるのも気づきが多いです。例えば新聞紙のモノクロ写真は、拡大して見てみると小さな丸いドットの集まりでできています。

 

カラーの印刷物であれば、さらなる発見があります。

 

上の画像は、筆者が撮影したアヒルの写真を家庭用プリンターで出力し、それを顕微鏡で拡大したものです。

 

青(シアン)、黄(イエロー)、赤紫(マゼンタ)の3つの色の点が組み合わさることによって、さまざまな色が表現されていることが見て取れます。芝生の鮮やかな緑色も、アヒルのオレンジ色のくちばしも、すべて「青・黄・赤紫」の3つの色だけで構成されます。

 

少し専門的な話をしますと、カラー印刷では「シアン、マゼンタ、イエロー」の三原色を重ね合わせることによって、より暗い色(赤、緑、青)を作り出しています。これを減法混色と言います。

 

一方で、「シアン、マゼンタ、イエロー」の小さな点を細かく並べることにより、人が遠くから見たときに(各々の光と光が混ざり合い)別の色が見えるようになっています。これを併置加法混色と言います。

 

このようにカラー印刷はシンプルなように思えて、そのじつ減法混色と併置加法混色の2つの混色方法が作用して色を表現しています。

 

今回は家庭用プリンターで印刷した写真を用いましたが、フィルムカメラの現像写真ですと、また顕微鏡での見え方が大きく変わってきます。

 

自由研究では、「カラー印刷」「現像写真」「絵の具で描いた絵」「色織物」「テレビのカラーモニター」で表現される色が、それぞれどのような仕組みで見えているかを調べてみると面白いかと思います。

 

 

好奇心を大切に、身近なモノを顕微鏡で見てみる

 

簡単に身近なモノを観察できるのが、ハンディ顕微鏡の最大の長所であると言えます。

 

ふつうの顕微鏡ですと、反射鏡を調整してプレパラートを準備して対物レンズと接眼レンズを調整して……と準備に大変な時間がかかってしまいます。

 

ハンディ顕微鏡であれば「見たい!」と思ったモノをすぐにその場で観察できます。

 

画像は、ランドセルのカブセと、背中のクッション部分の拡大写真です。真っ黒に見えるカブセはじつは完全な黒ではなく紺色が混じっており、またつやつやの背面クッションも通気性を高める凸凹構造になっているのが見て取れます。

 

このように、ランドセルひとつ取ってみても、顕微鏡で見える世界ではさまざまな発見があります。理科の自由研究のテーマに迷ったときは、ぜひハンディ顕微鏡を使って身近なものを観察してみましょう。

 

 

ハンディ顕微鏡についての補足と注意点

 

この記事ではハンディ顕微鏡の接眼部にデジタル一眼レフカメラを近づけ、ピント調節の上、顕微鏡写真を撮影いたしました。視認性を高めるため、一部コントラストや彩度等をパソコンで編集しています。

 

目や姿勢に負担をかけるため、ハンディ顕微鏡の長時間の使用は避けましょう。LEDやUVライトを直接見ると目を痛める恐れがあるため、これも注意が必要です。また、顕微鏡で太陽は絶対に見てはいけません。

 

小学校低学年のお子さまが使われる際は、保護者の方が側につき、顕微鏡を扱う上での注意点について指導するようにします。

 

安全には十分に気をつけて、楽しく自由研究をしましょう。

 

【公開日】2018/05/19

【最終更新日】2018/05/19