ランドセルは、小学校入学から卒業まで使い続けることを想定して製品開発されています。
しかし実際問題として、ランドセルが必ず小学校生活の最後まで使われるかと問われれば、そうではありません。小学校高学年になる頃には、通学カバンがランドセルからリュックサックへと切り替えられてしまうケースも多いのです。
ランドセルはリュック等と比べると値が張る製品ですし、何より6年間の長期使用に耐えうる高い耐久性を誇る通学カバンです。にもかかわらず数年で使わなくなるのは、少しもったいない話であるといえます。
この記事では、小学校の途中でランドセルからリュックに切り替える人が少なくないのはどうしてかについて、調査をおこないました。
(アンケート)ランドセルを小学校の最後まで使いましたか?
最初にアンケート調査をおこないました。小学校をご卒業された方、お子さまのいらっしゃる方を対象としたアンケートに、計100名の方がご協力くださいました。結果は次の通りです。
【質問】ランドセルを小学校の最後まで使いましたか?
・小学校入学~卒業まで使い続けた 76.0%
・途中でリュックサック等に切り替えた 24.0%
(※調査協力:ランサーズタスク 2018年/回答者数100名)
結果としては、大多数の方(76名)がランドセルを小学校入学から卒業まで使い続けたとご回答されました。一方、途中でリュックサックに切り替えたとご回答された方も24名いらっしゃいました。
先にご紹介をいたしますと「ランドセルを最後まで使い続けた」と回答された方からは下記のようなコメントを頂きました。
・高かったが丈夫で長持ちしたので良かった。
・卒業式の日に、友だち同士でランドセルにメッセージを書き合うしきたりがうちの学校にはありました。それを楽しみに最後の日までランドセルを使っていました。卒業後も大切に保管しています。
・祖父母に買ってもらった思い出の品で、6年間使い切ると心に決めていました。長年使用で傷むこともなく、使い心地も良かったです。
・ランドセルを6年間使うのが当たり前の小学校で、ランドセル以外のかばんで通学している子を見たことはないです。他校ではリュックに変えるところもあると聞いて驚きました。
他にも「丈夫で壊れなかったので使い続けられた」「愛着があったのでずっと使い続けた」といった内容のコメントをたくさん頂き、誠に嬉しい限りです。
ランドセルを使わなくなるのは「学校の風潮」によるものが多数
「小学校の途中でランドセルからリュックサック等に切り替えた」とご回答された方に、その理由を伺いました。集計したところ、結果は次の通りとなりました。
【質問】ランドセルを小学校の途中で使わなくなったのはどうしてですか?
・学校全体の風潮によるもの (13)
・ランドセルが故障・破損した (5)
・ランドセルのサイズが合わなくなった (4)
・ランドセルの収納力が足りなくなった (3)
・学校の規則により使用できなくなった (3)
(※調査協力:ランサーズタスク 2018年/回答者数24名 ※複数回答)
アンケートでは多数の方が「学校全体の風潮によるもの」を理由として挙げてくださいました。
これはかなり地域差・学校差が大きい問題なのですが、小学校の5年生頃になるとリュックサックに切り替える児童が増えてきます。クラスメイトが次々とリュックサックを使うようになるので、なんとなくランドセルが「ダサい」「格好わるい」「恥ずかしい」といった雰囲気が形成されてしまいます。
なのでランドセルがまだまだ使える状態であっても、周りに合わせてリュックサックを使うようになります。
『5年生に上がった頃「ダサいからリュックにかえて」と子どもに言われ、もったいないけれど仕方なくリュックにした』といったコメントもありました。このように小学校によってはどうしてか「高学年でランドセルはダサい」という風潮が広がってしまうケースがあるようで、少し悲しい実情であると言えます。
ランドセルを選ばれる際は、もちろんお子さまが好きなデザインの製品を選ぶのが一番ですが「小学校の高学年になっても使い続けられるか」についても考えておきたいものです。
刺繍等の装飾があまりに派手すぎるランドセルですと、もしかしたら高学年に上がったときに使いづらくなるかもしれません。飽きのこないシンプルなデザインの製品を選ぶ、あるいは少し背伸びをして大人っぽいおしゃれなデザインのランドセルを選ぶ、というのも考え方のひとつとしてはおすすめです。
ランドセルそのものに問題があり長期使用できないケース
アンケートでは、ランドセル製品そのものの問題により卒業まで使えなかった事例も見られました。より具体的には、下記の3つが原因として挙がりました。
1.ランドセルが壊れてしまった(肩ベルトの断裂・大マチの型くずれ・留め具の故障)
2.肩ベルトが短く、子どもが成長したときにサイズが合わなくなってしまった
3.高学年になって持っていく教材が増えたので、ランドセルには収まらなくなってしまった
いずれもランドセルの耐久性・設計・サイズ等に問題があって、残念ながら長く使い続けることができなかったケースです。
毎日重い荷物を運ぶランドセルには、相応の頑丈さが求められます。ランドセルを6年間使うのであれば、安価なノーブランド品ではなく、たしかな品質を持つ国内メーカーの製品を買うのが安心です。
また、国内大手メーカーの販売するランドセルには「6年間の修理保証」がついています。壊れにくい丈夫なランドセルであるのは大前提として、万が一壊れてしまったときの保証が充実していれば憂いがないです。
2つ目の肩ベルトの長さについて、小学生の平均身長が昔よりも高くなっているため、今の小学校高学年のお子さまですとランドセルのサイズが合わなくなってしまうケースがあります。
なので製品をご購入される前に、肩ベルトの長さ調節穴が何cmの身長まで対応しているかを調べておくと万全と言えます。
なお、VONDSランドセル・ララヤのララちゃんランドセルでは、肩ベルトの長さを8段階に調節することができます。170cmの身長にも対応しているため、高学年になって背が伸びても安心して使い続けられます。
3点目の収納力の問題について「学習指導要領の改定で教科書が大きく分厚くなった」「学校で幅の広いA4フラットファイルを使い始めるようになった」等、時代の変化にランドセルが追いつけていない時期がありました。
現代では各国内メーカーで「A4フラットファイル対応」と明記した製品を販売するようになり、ランドセルは昔よりも一回りサイズが大きくなりました。
したがって「ランドセルの収納力が足りない」という問題は、今では解決されている可能性が高いです。少なくとも一般的なリュックサックには勝るとも劣らない収納力をランドセルは有しています。
ただサイズについては今でも、A4フラット対応の製品と、非対応の製品とが混在しています。ご購入前に寸法をよくチェックし、小マチやサブポケット等の収納性も加味した上で製品選びをすると良いでしょう。
ランドセルを卒業まで使い続けるために
最後に、上のアンケート結果として挙げた「(ランドセルを)学校の規則により使用できなくなった」という事例についても軽く触れておきましょう。
これは小学校の途中で転校をしたときに起こりうるケースです。転校先の学校では、学校指定の通学カバンが定められていたためランドセルが使えなかった。あるいはランドセル禁止の学校だった、という場合があるそうです。
いずれも特殊な事例で、これについてはやむを得ない事情であると言えます。
以上、この記事では、小学校の途中でランドセルからリュックに切り替える人が少なくない理由について、アンケート結果と共にご紹介をいたしました。
ランドセルを卒業まで使い続けるためには、何よりも後悔しない製品選びが大切です。
まとめますと
・高学年になっても使い続けられるデザイン
・長期使用に耐えうる耐久性(6年間の修理保証)
・高身長にも長さが対応している肩ベルト
・十分な収納能力
の4点を満たした製品であれば、小学校入学から卒業まで不自由なく使うことができます。
ランドセルご購入の際はぜひ、小学校6年間を共に過ごせる良いランドセルをお選びください。
【公開日】2018/08/22
【最終更新日】2018/08/22